スニーズ・ラブ 43

♭ 八田洋久の悲劇（2018-08-04）

Ｇシリーズ後期３部作はエラリー・クイーンの「ドルリー・レーン４部作」へのオマージュになっている。『χの悲劇』（講談社 2016）と同じように、『ψの悲劇』（2018）も『Ｙの悲劇』（1932）を下敷きにしている。元大学教授の八田洋久（ハッタ・ヨーク！）が「ψの悲劇」という小説を遺して失踪し、離れの実験室で女性主治医が鈍器（鉄製の花瓶）で撲殺され、牛乳を飲んだ子供（孫）が毒殺されかかるというストーリ展開も『Ｙ』を踏襲。八田家の執事の一人称視点（私）で語られる点は異なるが、深読みすれば真犯人も『Ｙ』と同じだったりする（ネタバレ？）。『χの悲劇』（2016）に引き続いて、島田文子がキーパーソンとして登場。時代設定も近未来に設定されているので、ミステリというよりもSFに近い。道具立ても登場人物も換骨奪胎。ＡＩとロボット工学とミステリの「Wシリーズ」に繋がるテーマでしょうか。洋久の飼い猫ブランちゃんが毒殺されちゃうのはショックですが。

世界猫の日 2018（2018-08-08）

8月8日は「世界猫の日」。この日に制定された理由は不明らしいが、日本では年に２回、2月と8月（ニッパチ）に「猫の日」があることになる。都内は台風13号の影響で生憎の雨模様だった。強風でビニール傘が壊れてしまったけれど、KALDI（カルディ）の実店舗で数量限定発売された「ネコバッグ」（税込 ¥1500）を入手出来た。黒地に白・黒ネコが遊ぶオリジナル・デザインの保冷バッグ（幅22cm×高さ26cm×奥12cm、持ち手 34cm）の中に、ジャンナッツ プロヴァンス ピーチ ワールドキャットデイ 2018（オリジナル封筒に入った個包装ティーバッグ９個）、オリジナル フルーツパウンドケーキ（１個）、オリジナル ボーロ ネコ（35g）、オリジナル クリアボトル（直径6.2cm、高さ19cm、容量 500ml）の４点が入っている。紅茶缶（リーフ・ティー）が入っていないので購入しようかどうか迷っていましたが、サムとボウの可愛いクリアボトルに目が眩んでしまった。

♭ ラエ・モリス（2018-08-11）

某ディスクユニオンの「ROCK / POPS」棚で、ラエ・モリス（Rae Morris）の《Someone Out There》（Atlantic 2018）を２枚見つけた。未開封品で価格も同じだが、どこかが違う。黒い衣裳に身を包んだモリスの横顔が黄色いバックに映えるアルバム・カヴァ‥‥１枚は歌詞ブックレトがカヴァを兼ねた通常のプラケース、もう１枚は歌詞ブックレットの上に同じデザインのカードが封入されている。なぜ２枚重ねて、屋上屋を架しているのか不可解だったが、帰宅してからパッケージを開いて気づいた。カードには黒い衣裳の部分に金色で直筆サイン「Rae Morris」が入っていたのだ。歌詞ブックレットの表紙に書かないところが奥床しい。ネットで調べてみたら、アマゾンUKに「Amazon Signed Exclusive」というアイテムがあった。直筆サイン入りのアルバムは「eBay」などにも出品されている。東京都内（青梅市）でも観測史上初の40℃超えとなった大暑日。人身事故による遅延で、JR新宿駅構内は蒸し風呂灼熱地獄と化していた。

♭ 真夏のネコ日和（2018-08-18）

某図書館からの帰り道、三毛スコちゃん（スコティッシュフォールド）のところへ立ち寄った。体温に近い猛暑と薮蚊対策を兼ねた長袖、長パンツ（ジーンズ）。Ｏ脚短足の日本人に不似合いのバミューダパンツなどは以ての外である。強い陽差しと熱風の炎天下‥‥35℃を超えると蚊の活動が鈍るという新情報が唯一の救いである。民家の建ち並ぶ露地に入るとタイミング良く、白茶ネコがアスファルトの上でゴロニャンしていた。逃げ回っていたネコも気を許したのか、最近は近寄って来て腹這いになり、体を撫でさせてくれるまでになった。飼主家のフラワースタンド（鉢置き棚）の上に乗ったところを撮る。気配を察したのか、斜向いの民家からチビ三毛が来た。この小心者も逃げなくなった。鉢植えの奥で寛いでいるところを腰に負担のかかる不安定な姿勢で撮る。民家から鳴き声が聞こえたので、猫語で応じると三毛スコちゃんも傍に駆け寄って来た。通りかかった女性に「猫語が話せるのね」と感心されるが、そこまでの境地には達していない。「呼べば、玄関ドアのキャットスルーから出て来る」と応えた。

♭ 不思議なネコたち（2018-08-25）

『不思議な猫たち』（扶桑社 1999）は２人の選者、ジャック・ダン＆ガードナー・ドゾワによるネコ小説アンソロジー『魔法の猫』（1998）の続編（Magicats II 1991）。正編（Magicats! 1984）との相違点は家猫にまつわる小説に絞り、「ライオン、虎、豹、チータ、ピューマ、大山猫、ジャガー、黒豹であってはならない」という縛りを自ら解き放ったこと。イエネコだけでなく、虎、マウンテン・ライオン、ジャガー、クーガーなどの大型ネコ科動物も乱入する全12篇を収録。フリッツ・ライバーの「猫の創造性」は正編に収録されたスーパー仔猫ガミッチ・シリーズの続編で、『跳躍者の時空』（河出書房新社 2010）に全５篇が纏められている。マイクル・ビショップの「つややかな猫たちのジグソー・パズルに見立てた人生」は「きみ」（二人称）の転落人生が未完成の猫のジグソー・パズルのピースのように語られる。タニス・リーの「焔の虎」はドクター・ハリからペターサンの死（人食い虎に殺されたハンター）を知らされた「わたし」がインドへ真相を探りに行く。

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• 別館ミニ・ブログ「スニーズ・ラブ」シリーズの１カ月分（2018-08）です＾＾;


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